松山緑依風(まつやまりいふ)
なんで私、風麻よりこんなに大きくなっちゃったんだろ……。
一途な恋心は秘めたままに…
なんで私、風麻よりこんなに大きくなっちゃったんだろ……。
本作の主人公の一人。 長身、くせ毛、自身の名前等、様々なコンプレックスを抱えている。 幼馴染で、隣に住む坂下風麻に、幼稚園の頃から想いを寄せているが、彼との関係が壊れるのを恐れているため、風麻の前では天邪鬼な性格になってしまうのも悩み。 三姉妹の長女で、責任感が強くしっかり者だが、とても繊細で傷付きやすい性格。
パーソナルデータ
二年生では風麻、亜梨明、奏音と同じクラス。 担任は去年の副担で家庭科教諭の梅原先生。
本当は料理部に入る予定だったが、緑依風が入学する前年度で廃部となり、新たに部を作るには条件が厳しかったので断念した。 …が、二年生の二学期に晶子の提案で、緑依風が部長、亜梨明が副部長となった料理サークルを結成。 星華や楓も仲間となり、週三回のサークル活動を楽しんでいる。
松山北斗、葉子夫妻の長女として生まれる。 妹に、二歳年下の千草と、八歳年下の優菜がいる。
外見的特徴
中学一年生の女子生徒の平均身長よりもかなり大きい。 亜梨明や星華はスタイルに恵まれた緑依風を羨ましがるが、彼女自身は、目立つことが嫌いな上に、風麻よりも背が高いことを気にしており、これ以上伸びないよう願っている。 二年生になると、去年までと比べて、ある程度成長も緩やかになったようだ。
去年よりも体重は増えたが、女性らしい特徴が目立つようになったせい。 本人は気付いていないが、男子生徒の視線が以前より集まるようになり、人気も増えた。
内面的特徴
末妹の優菜と会話する時は、自分のことを『お姉ちゃん』と呼ぶこともある。
忙しい母に変わって、小学生の頃から家事を自ら手伝っており、料理が好きになった。 特に、お菓子作りは天才パティシエと呼ばれる父の遺伝か、その腕前はほぼプロ並み。 最近は父に習った菓子作りのレシピを応用して、自分のオリジナルレシピも編み出せるようになった。 占いは風麻との相性や、恋愛運を見ている。
乳製品や、甘酸っぱいものが好き。 オムライスはケチャップよりもホワイトソース派で、自分でもよく作るらしい。
刺身は好きだが、新鮮ではない魚介類などの匂いが苦手。
学年一位の成績だが、実は勉強自体は嫌い。 母の言いつけを守るために勉強しているだけ。 料理だけでなく、裁縫も難しいものでなければ好きなようだ。
運動神経は悪くないのだが、胸の発育がとてもいいため、走ると揺れて痛いことと、その揺れる動きに視線が集中するのが恥ずかしくて、陸上競技系は苦手になってしまった。 菓子作りの試食で太らぬよう、日々ストレッチを行うおかげで、体が柔らかく、マット運動などは好きだが、上記の理由で後転が難しくなったらしい…。
洋菓子でたくさんの人々を笑顔にさせることができる父を尊敬しており、将来の夢は父のような菓子職人になり、木の葉を継ぐこと。 そのため、緑依風は土日になると勉強の一環として、ホールの手伝いもしている。 お客さんの感想や表情を見ることで、夢への意欲を高めている。
ショートエピソード
坂下家とは緑依風が三歳の頃からの付き合いで、家が隣同士。 そのため、風麻の両親や弟達とも家族同然の間柄。 それ故に、自分の好意が風麻に知られ、その関係を壊してしまうことを恐れて、長きに渡り、自分の想いを告げずにいる。 風麻の両親は、緑依風や彼女の妹達も、娘同然に可愛がっており、緑依風自身も風麻の弟達に対し、実の弟のように接している。 また、風麻の母である伊織は、緑依風が母親のプレッシャーや発言に怯えて心を痛めていることを知っており、彼女のことをとても心配している。
緑依風は父と同じく洋菓子職人になりたいと願っているが、母の葉子はそれを快く思っていない。 店の手伝いをする条件として、学年十位以内の成績をキープするように言われた緑依風は、そのために毎日授業の予習復習を怠らぬよう努力している。 葉子自身は、緑依風が不規則で重労働な仕事に就いて苦労するより、いい大学に入って、いい企業に入った方が後々娘のためになると考えており、決して憎くてそのような条件をだしているわけではない。 緑依風は母が自分を想ってそう言うことも理解しており、そのため反論できずに抱え込んでしまう。
読みづらく、世間ではキラキラネームともいわれてしまう緑依風という名前を、彼女はとても嫌っている。 名前を付けたのは母の葉子で、由来は「夏の日、緑の葉に依りそう風が、葉音で人を癒すような、さりげない優しさを持った子に育つように」という意味を込めてつけたと、緑依風は聞かされている。 由来を聞いたところで、彼女がこの名前を好きになることは無かったが、五歳の誕生日に、風麻が緑依風の名前を好きだと伝え、葉っぱのイヤリングを渡したことにより、緑依風は彼に対して特別な感情を持ち始めることになる。
五歳の誕生日にもらった葉っぱのイヤリング。 それは緑依風の一番大切な宝物だ。 学校や入浴後以外は、常に肌身離さずそのイヤリングを身につけており、緑依風の友人達も、彼女のトレードマークだと思っている。 中学一年の夏休み。緑依風は妹の優菜を連れて公園に遊びに行こうとするが、準備をしている時に、片方のイヤリングが床に落ちてしまった。 付け直す際、金具が緩い気もしたが、上手く留め直すことができたため、そのまま遊びに出かけてしまう。
公園からの帰り道、緑依風の耳にイヤリングが片方しかついていないことに気付いた優菜。 緑依風は優菜を家まで連れ帰ってすぐ、イヤリングを探しに公園まで戻る。 八月の太陽の下。緑依風は汗をぬぐいながら必死に大事なイヤリングを探し続けるが、なかなか見つからない…。 そんな中、緑依風の誕生日プレゼントを探しに出かけていた風麻と遭遇し、緑依風は彼からもらったイヤリングを紛失したことを謝るが、風麻はイヤリングを無くして泣いている緑依風に「そんなことかよ」「あんな古いやつもういいじゃん」と、何も気にしない様子だった。
緑依風にとって、あのイヤリングは名前のことで悩み苦しむ自分を救ってくれたものであり、風麻を好きになったきっかけでもある、本当に大切な物だった。 しかし、風麻はその当時緑依風に掛けた言葉も、あの日の出来事も全て忘れており、緑依風に問われても「なんだっけ……?」と、笑い混じりに聞き返す。 ショックを受けた緑依風は、更に涙を流して怒って家に帰ってしまう。 結局風麻を特別に想うのは自分だけ。 そのことを思い知らされた緑依風は、部屋で膝を抱えたまま泣き続けた。
それからしばらくして、当時のことを思い出した風麻はイヤリングを探し、見つけて緑依風に届けてくれた。 風麻は、「もし、お前の名前をからかうやつがいても、俺がまた叱ってやる」「どんな名前を持っていてもお前は何にも悪くないんだから、堂々としていればいい!」と言って、緑依風を励ます。 イヤリングは結局壊れてしまっていたが、風麻はそのイヤリングを預かると、母に教わりながら自分の手で修理をする。
そして緑依風の十三歳の誕生日。 風麻は直したイヤリングを緑依風に手渡し、「やっぱり、お前に似合ってる!」と笑う。 緑依風も、一番の宝物を大好きな風麻が自分のために直してくれたことに感動し、喜びを噛み締めるのであった。
亜梨明に感化され、長年募らせていた風麻への好意をバレンタインに告白しようと決意した緑依風。 しかし、星華の誕生日辺りから、彼が亜梨明にだけ特別優しい表情をすることに気が付く。 奏音達は、風麻の好きな人は絶対緑依風だと言ってくれていたものの、彼のこれまで見たことのない表情や行動に、風麻の好きな人は亜梨明ではないかと疑い始める。
それでも緑依風は、バレンタインにはダメ元でも風麻に素直に想いを伝えるつもりでいたが、亜梨明とチョコ作りを終えた後、風麻が緑依風の元を訪れ、相談に乗って欲しいと乞う。 「緑依風……俺さ、相楽姉が好きだ……」 風麻にそう告げられたことで、緑依風は彼に告白することもフラれることもできないまま、失恋することになってしまった。
風麻のことが好きという気持ちを、簡単に捨てられなかった緑依風は、彼の望む「一番の味方」でいようと決め、風麻と亜梨明の恋が上手くいくよう手助けをすることで、彼のそばに居続ける。 その行動が、自分自身を更に苦しめるものだと知りながら……。
風麻に想いを伝えることができぬまま、失恋した緑依風。 風麻の「一番の味方」でいると決めた彼女は、風麻が亜梨明と距離を縮めていく姿をそばで見守り、傷付きながらも彼と共にいることを望む。 二年生になってしばらく経つと、発作を起こして保健室で休んでいる亜梨明の様子を見に行こうとする緑依風と奏音に、風麻は亜梨明と二人きりで話をするため、自分一人で行かせて欲しいと乞う。
彼の真剣な表情に、風麻が亜梨明に告白すると察した緑依風は、張り裂けそうな気持ちを堪えながら亜梨明の元へと送り出す――。 その後。亜梨明の幸せを願い、身を引く決心をした風麻。 亜梨明と爽太の恋が成就した時、緑依風は二人を祝福する気持ちと同じくらい、風麻の心を案じていた。 亜梨明を諦めると風麻自身で決めたとしても、彼が今も亜梨明のことが好きなこと、その決断を下した時どれほど辛かったかのかも、緑依風には痛いくらい理解できる。
彼女は、なるべく風麻が亜梨明と二人で話を機会を作ろうとするが、風麻に「俺の恋はもう終わった」「だからお前も何もしなくていい」と告げられる。 最初から爽太には叶うはずもないとわかっていたという、彼の独り言を聞いていた緑依風は、風麻に「風麻には日下に無いいいところがたくさんある」「亜梨明ちゃんも風麻に元気をもらっていた」と語り、そんな彼女の言葉に風麻は救われる気持ちでそっと微笑む。
東京の病院に転院する亜梨明を見送った後、ようやく失恋の傷が吹っ切れた風麻は、緑依風にこんなことを語りかける。 「好きな人の恋の応援っていうのは……すごく勇気がいるな」 「お前も、こんな気持ちでずっと応援してくれてたんだな……」 彼の言葉の意味をすぐに理解できなかった緑依風だが、風麻は「お前、俺のこと好きなんだろ?」と、緑依風の気持ちを知っていたことを告げる。
驚く緑依風に、風麻は爽太から伝え聞いたこと、緑依風の気持ちに応えられないことを言おうとするが、そんな彼の口を緑依風はすかさず塞いで止める。 「……いいよ、知ってた。あんたが私に対して何とも思ってなかったこと……」 「――でもね、私……まだ諦めてないから!」 諦めようとしても、諦め切れないほど風麻が大好きな緑依風は、強気な声で宣言する。 「あんたに振り向いてもらうように、私、これから頑張るから!!」 「……だから、覚悟して!」
恥ずかしい気持ちを堪えながら、風麻を振り向かせると告げた緑依風に、風麻は笑いながら「覚悟しとく」と言い、緑依風は逃げるようにスタスタと先を歩き出す。 この時、緑依風は知らなかった。 風麻がそんな自分の姿に、初めて「可愛い」という感情が芽生えていたこと――。 緑依風の恋は、まだまだ終わらない。
誰に対しても優しく親切で、困っている人は放っておけない性格の緑依風。 そんな彼女は、学校へ行く時の持ち物も、忘れ物をした人がいたらすぐに貸してあげられるよう、予備のペンや消しゴムも持ち歩いている。 緑依風の人柄、そして容姿に惹かれる男子生徒は多く、中には緑依風と接したいがためだけに、わざと困ったフリをする者まで…。
緑依風のお人好し過ぎる姿を見ていた風麻は、彼女に近付く男子生徒に嫉妬心を抱き、それを見ていた直希は、「風麻の気持ちを考えてやって欲しい」と緑依風に伝える。
直希は、緑依風の誰にでも優しい所は良いことだが、緑依風を親友以上に思い始めた風麻にとって、それは不安を抱く原因にもなると助言。 緑依風も以前、風麻が亜梨明に接する姿を見て苦しく思ったことを思い出し、自分が助けなくても何とかなることまで手を貸すことを、控えるよう心掛ける。
キャラクターの能力値などを表すのに使える多角形のチャートが作成できます。
レーダーチャート欄についている鉛筆アイコンをクリックすると設定エリアが現れますので、そこで項目名とポイントを入力してください。
ポイントは1000まで設定可能です。
設定エリアの右下にあるプラス、マイナスボタンで項目数を増減できます。設定できる項目数は3〜9項目です。
チャートのとる最大値は、ポイントのとる範囲によって10、100、1000の三段階に自動で変化します。
と設定されます。
『更新』ボタンをクリックすると、入力したものが反映されます。
項目名表示も含めて決められたサイズにチャートを出力する仕様なので、項目名が長すぎるとチャート自体が小さくなってしまいます。
長い項目名を使いたい場合は、省略表現をするなどしてご利用ください。
ここには、キャラクターのちょっとしたエピソードを記入してください。
のように自由にタイトルをつけて、そのエピソードを書いてみてください。
こんなときこのキャラはどうするだろう?と考えていくと、キャラクターの思いがけない一面や魅力を発見できると思います。
どんどん書き込んで、キャラクターを成長させていってください。
なんで私、風麻よりこんなに大きくなっちゃったんだろ……。
一途な恋心は秘めたままに…
松山緑依風
(まつやまりいふ)