名前

 相楽亜梨明(さがらありあ)

私、たくさん、たっくさん応援するね!!

キャッチフレーズ

儚き命の光を輝かせる

名言

私、たくさん、たっくさん応援するね!!

紹介文

本作のもう一人の主人公。 ひと月前に東京から夏城町に引越ししてきたばかり。 生まれつき持病を抱えており、激しい運動や極度な興奮は禁止とされているものの、感情表現が豊かで、明るく朗らかな少女。 音楽の才能があり、彼女が作った曲は人の心を惹きつける魅力を持つ。 自身と同じ境遇と打ち明け、助けてくれる爽太に恋をする。

レーダーチャート
項目名 ポイント

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パーソナルデータ

性別:女

誕生日:6月13日

血液型:B型

クラス:一年一組→二年三組

双子は本来、同じクラスにしない学校が多いのだが、亜梨明は病気のこともあり、母親からの依頼で、奏音と同じクラスにしてもらっている。 二年生になっても奏音と一緒。

部活:帰宅部(一年)→料理サークル(二年)

二年生の二学期に、晶子の提案で緑依風を部長とした料理サークルを結成。 自ら名乗り出て副部長となる。 家ではあまり料理をしたことが無かったが、緑依風に教わりながら楽しさに目覚めている。

家族構成:父、母、妹(奏音)

相楽真琴、明日香夫妻の長女として生まれる。 奏音は一卵性の双子の妹。 同じ顔だが性格と髪の長さも違うため、見分けはすぐにつく。

外見的特徴

身長:146cm(一年)151cm(二年)

去年よりもやや伸びたが、奏音より2cm小さい。

BMI:14.5(一年)14.2(二年)

バレンタインのショックから、食欲が落ちてしまい、背は伸びてもBMI指数は去年よりも下がってしまっている。

内面的特徴

一人称:私

趣味:ピアノの演奏、作曲

物心ついた頃からピアノを弾き続けており、亜梨明にとって、ピアノと音楽だけが、自分の本当の気持ちを表すことのできる、唯一の友のような存在だった。 五歳の頃から作曲を始め、作った曲の楽譜はすべて保存している。 残している理由は、自分が死んだ後、相楽亜梨明という人間が生きていたという記録を遺したいから。 音楽の才能は作曲だけでなく、一度聴いた音楽も、気に入ったものならすぐ覚えることができ、テレビや街中で聴いた曲を耳コピで弾くことができる。

好きな食べ物:紅茶のお菓子、ポテトサラダ、梨

紅茶や紅茶のお菓子を好み、緑依風のお見舞いにもらった紅茶の焼きドーナツを気に入っていた。 ポテトサラダの他にもフライドポテトやカボチャなど、ホクホクとして、柔らかい食べ物が好き。

苦手な食べ物:お粥、苦い物、辛い物

入院中、食事制限などで味の薄いお粥ばかり食べることが多かったため、食べ飽きてお粥が嫌いになったらしい。 苦い物は、ピーマンはかろうじて食べれるが、ゴーヤは嫌い。 辛い物も苦手で、カレーは甘口と中辛を半分半分にしたものが好き。

好きな教科:音楽

音楽の授業自体は楽しいのだが、本音はピアノを弾きたいのだそう…。 歌も好きだが、できれば伴奏をやらせてもらいたいと思っている。

苦手な教科:数学、理科、英語、技術

風麻と同じく勉強が大の苦手。 中学校に入ってからは、ついていくのが大変だが、緑依風や爽太が教えてくれるおかげで、平均点は取れているようだ。

将来の夢:考えたことがない

自分が大人になる日すら想像ができない。

ショートエピソード

病気について

先天性の心疾患を患っており、様々なことへの制限が付けられている。 治らないこともない病気だが、手術自体が非常に難しいがために、リスクが高く、投薬治療の方が安全のため、手術は投薬治療が限界となった時の最終手段とされている。 亜梨明は、成功率の低い手術を自分は乗り越えられないと思い込んでおり、家族に決して口にしないが、自分は大人になる前に死ぬと考えていた。 同じ病を完治させた爽太に出会ってからは、その考えは徐々に薄まり、大人になれる日に希望を持ち始めている。

爽太への想い

初めてできた、同じ境遇の友達の爽太。 爽太には、呼び捨てで呼んで欲しいと言われたが、妹の奏音以外を呼び捨てで呼ぶことに抵抗があったため、彼のことを『爽ちゃん』と呼び慕っている。 ただ優しいだけでなく、自分を心配して本気で叱ってくれた彼の人柄に惹かれて、好意を持ってからは、爽太の発言一つ一つに喜んだり、しょんぼりしたりと、表情がコロコロ変わる。 儚い生い立ちからはイメージしづらいが、意外と恋には積極的。 緑依風とは恋する乙女同士、互いの恋が実るよう応援しあっている。

奏音との絆

普段は子供っぽい振る舞いや、天然な発言で、奏音に姉扱いされない亜梨明だが、奏音が落ち込んでいる時や、思い悩んでいる時にはいち早く察して、気遣うなど、姉らしいところもある。 お揃いで対称の位置につけているヘアピンは、離れて過ごす日々が続く自分達が、鏡を見てお互いの存在を身近に感じれるようにとしたもの。 過去に暗い出来事のあった相楽姉妹だが、そのことをきっかけに絆は深まり、性格は真逆だが、とても仲が良い。

生きたいと願う

これまで、自分の病を完治させることに希望を持てなかった亜梨明。 しかし、爽太と出会い、彼の治療の話を聞いたり、励ましてもらうことで、だんだん希望を見出すことが出来るようになる。 そして夏休み。 亜梨明は爽太に、彼の将来の夢を聞いて、ある想いが生まれる。 「大人になって、爽ちゃんが夢を叶えるところを見たい」 亜梨明はその願いをかなえるため、爽太と自分自身に、必ず病を克服し、元気になると誓うのだった。

バレンタイン①

爽太に交際を迫る女子生徒が増えたことで、自分もバレンタインに告白する決心をした亜梨明。   お菓子作りはほぼ未経験だったが、緑依風に教えてもらいながら、彼に渡すチョコレートを一人で作り上げ、準備万端。   当日、雪が降る帰り道で爽太に想いを打ち明ける亜梨明。

バレンタイン②

「爽ちゃんのこと……友達よりももっと、もっと……大きな気持ちで大好きなのっ……!!」 緊張でいっぱいいっぱいになりながらも、彼女は勇気を出して、爽太に彼のことが好きだと伝えたが、彼からの返事は「友達以上に思ったことはない」「これからも友達としていてほしい」という、亜梨明が望んだものとは違うものだった。   告白する前は、フラれても伝えないまま後悔するよりマシ。そうならすっぱり諦めると思っていた亜梨明だったが、失恋の傷は想像以上に深くて痛くて苦しいものだった…。

最期の願い①

爽太と無事に仲直りができた亜梨明。 「学校に来られるようになったら大事な話がある」と言う彼の言葉を受け、明日こそ学校へ行き、爽太の話が聞けることを楽しみにしていた亜梨明だったが、その数時間後、彼女は心不全を起こして昏睡状態に…。

最期の願い②

次に目が覚めた時、医師から告げられたのは、心臓が一気に弱りすぎた。もう内科的治療では何もできない。補助装置を付け、手術を受けられるくらい心臓の機能が回復するのを待つとしても、必ず良くなるとは断言できないということだった。 いつ何が起こってもおかしくない状態…死が迫ることに絶望する亜梨明は、回復する可能性が少ないなら、補助装置を付けるための小さな手術もしたくないと治療を拒否。 大好きだったピアノを弾く気力すら起きないほど、彼女はただ無気力に死を待つ日々を送っていた。

最期の願い③

一人きりの病室で、自分が死ぬ瞬間を想像する亜梨明は、この無機質な部屋で家族の悲しい顔を見て死ぬよりも、好きな場所で大好きだった人達との記憶を思い出しながら死にたいと遺言を書き残し、祈りの石がある丘へと向かう。 誰にも見つからぬよう、歩くのもやっとな体で必死にたどり着いた丘の上で、亜梨明は白い石にこれまでの感謝の気持ち、最期の願いを語りかける。 今度生まれ変わった時には、爽太と想いが通じ合えるように――。 そんな願いを声にしようとした時、彼女の背後には爽太が立っていた。

最期の願い④

亜梨明を病院に連れ戻そうとする爽太。 しかし、すでにここで命を終えようと決めていた亜梨明は彼を拒み、帰るように告げる。 爽太と同じ未来を歩みたかった。 でも、もうこの先に自分は進めないと思う亜梨明は、さよならの代わりに感謝の言葉、そして「最期に爽ちゃんに会えてよかった」と笑顔を向けた。 その言葉を聞いた爽太は、 「――最期だなんて言うなよっ!!!!!」と叫ぶ。

最期の願い⑤

涙を溢れさせながら一歩、また一歩と近寄る彼に、亜梨明は困惑しながら距離を取ろうとするが、爽太はそんな亜梨明を逃さぬよう、彼女の細い体を強く抱き締め、これまでのことを謝り、亜梨明に「好き」だと伝える。 バレンタインの日、「友達以上に思ったことはない」と言われた亜梨明は、すぐにその言葉を信じられなかったが、疑う彼女に爽太は「信じてくれないなら、信じてくれるまで言うよ」「絶対に死なせない」と、亜梨明の命を離さぬ様に抱き締め続けた。

最期の願い⑥

彼の言葉や想いを信じれた途端、亜梨明の本当の願いが声になる――。 「私も……まだ死にたくないっ……!」 生きることを諦めていた亜梨明は、再び「生きたい」と思えるようになり、両親や奏音、友人達が待つ病院に帰ることに。 爽太に背負われた亜梨明は、彼の体温に安心したように微笑み、そのことを伝えられた爽太は、照れる気持ちを悟られぬようにしながら、病院に戻るのだった。

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