滑り落ちた先が極楽浄土だなんて思ったかい

リピア

木々はひとを夢見た。 木々の夢は再びひとの形を取って、鳥のように森を縫う。 子供の銀色の瞳は、森を抜けた空を映しても透明。 どこまでも行けるよ。還る場所が無いから少し空っぽなだけで。 空っぽな旅にあえぐ渡り鳥たちよ、少しの間楽しむことを許したまえ。 私たちは、きっと帰れるよ。 失った場所にはもう戻れない。 それでも子供は道を行く。旅をする。

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